〈背景世界〉

〈背景世界〉

Campaign Worlds, Worlds as A Framework

 古今東西のエンターテイメント作品や、現実に想定され得る「架空の状況」に〈ゲーム的状況〉を見出し、そのアイディアを〈ロールプレイング・ゲーム〉に利用することを想定して作られた、特別な〈制限/情報〉のこと。

 〈意志決定〉の際に考慮すべき状況の枠組みを〈プレーヤー〉に提示する働きがある。

 ところで、RPGのもっとも重要な特徴の一つに、「具体的な事象を具体的に扱おうとすること」がある(氷川2001)。この「どこまでも架空の状況を詳細に記述する」ことは、ほかのゲーム(ウォーゲームやテーブルゲーム)においてはナンセンスな気晴らしでしかないにもかかわらず、RPGにおいては当然のこととして行われている。

  このRPG独特の営みは、〈背景世界〉が(単なる文芸的な設定の集合としてではなく)〈ゲーム〉における〈制限/情報〉として機能することを期待されていることから生じている。

 そして〈背景世界〉は、単に〈ゲーム〉の基盤を提供するにとどまらず、セッション現場でより豊かな〈ゲーム〉を構築していくための基盤となる「共通認識」を築く働きもある。(この〈背景世界〉第二の働きについては、〈共同ゲームデザイン〉の観点を取り入れる必要がある)。

 RPG独自の面白さを提供する仕掛けの1つ。

 なお、既存のRPG製品において有名なものとしては、以下のようなものが挙げられる。


『グレイホーク』(AD&D, D&Dv3.5)

『インペリウム』(TRAVELLER)

『グローランサ』(RUNE QUEST

『第六世界』(SHADOWRUN

『クトゥルフ神話体系』(Call of Cthulhu

『オールドワールド』(WARHAMMER

『コズム&コア・アース』(TORG

『ワールド・オブ・ダークネス』(V:tM, W:tA, M:tAなど)

『フォーセリア』(ソードワールド)

『ニューロエイジ』(トーキョーN◎VA)

『10th?TERRA』(天羅万象シリーズ)

『アルファコンプレックス』(PARANOIA

  →〈制限/情報〉〈ロールプレイング・ゲーム〉〈共同ゲームデザイン〉

(馬場1996-7)(氷川2001)(高橋2005a)